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はなみずき 04/29/2022 #4 (第74号)

声楽のレッスンを受けている方が、トレーナーから次のようなアドバイスを受けたそうです。「もっと力を抜いて、のどを開けて」。続けて、「歌に力みが入らない人の声は何時間聴いていても疲れないけれど、力んだままの歌は聴く人を疲れさせますよ」と。 落語家も一流の方ほど力が抜けていて、脳波をリラックスさせるといいます。演者と聴衆の脳波は一体化するのかもしれません。 どんな世界でもプロほどリラックスモードが身について、良い影響を与えます。 相撲力士に歌が上手い人の多いのは下半身に筋力があり、上半身の力を抜いても安定するからで、四股を踏むことが理由だと聞いたことがあります。


私は教員として若かった頃、教材研究をして臨んだ授業ほど、子どもたちの反応が今一つで、悩んだことがあります。特に研究授業などでは全身に力が入り、それが子どもたちにも伝わって、普段以上に緊張を強いていたのだと思います。 準備した指導計画や教具・教材にとらわれて、目の前にいる子どもたちが見えなくなると上手くいかないことを学びました。出発はあくまでも目の前にいる子どもたちで、これがあって子どもの良さが引き出せるはずなのに、分かるまで多くの失敗や後悔を繰り返してきました。今もその原点に思い返し、子どもたちの前に立つようにしています。


全面登校3回目となった4月23日(土)は絶好の青空が広がり、昼休みなど元気よく外遊びを楽しむ子どもたちが見られました。 当日の「保健日誌」を確認すると、手当を受けた子どもたちが低学年を中心に16人いました。ほとんどは擦り傷ですが、子どもたちの様子を見ていて、ヒヤリとしたこともあります。熱中して走り回るあまり、鉄柱の近くで転ぶ児童がいました。実際に頭をぶつけて保健室で冷やしている子どももいたようです。 パトロールの方にも見ていただいていますが、今後も用心が必要です。安全な生活ができるよう、今後も考えていきたいと思います。


明日から2週間、「学級懇談会」を行います。限られた時間の中で顔合わせをしながら、今後の活動をご確認ください。私も挨拶にうかがいますので、何かありましたらお声がけ下さい。


2022年4月29日

アトランタ補習授業校

校 長 小 泉 敦

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