補習校の授業がある土曜日、各教室や図書室前には児童・生徒の作品が掲示されています。幼稚部は授業でつくったカレンダーや似顔絵、低学年は絵日記や観察記録、中高学年は新聞や作文、中高等部は短歌や感想文など、多くの学習成果で賑わいます。
先週は低学年の「きょうのできごと」という作品に目が留まりました。カラーの素敵な絵が添えられていて、子どもの気持ちがよくわかります。
「5月27日(金) きのうはげんち校のさいごの日でした。学校でえいがをみながら、ポップコーンをたべました。わたしたちはえいがをみていて、おそととごはんのときだけ、ちがうことができました。わたしのクラスではズートーピヤというえいがをみました。すごかったです。うさぎがけいさつかんになったのです。うさぎがきつねといっしょにはたらいていました」
「6月4日(土) “ありがとう・えらいね” お兄ちゃんが困っていたときにたすけたら、“えらいね”とお母さんに言われました。また、お兄ちゃんをたすけておわったら、“ありがとう”といわれました。とても、うれしかったです」
「6月4日(土) “ほめられた” きのうおかいものへいきました。みちをあるいているときに、車がうしろからきたのにきがついたので、よけたら、おかあさんがほめてくれました。うれしかったです」
多くの方が作品に目を通して、子どもたちに励ましの声をかけてくだされば有り難く思います。また、class dojoの「クラス・ストーリー」や「ポートフォリオ」にも子どもたちの作品や活動が紹介されていますので、ご覧ください。
現在、アトランタ補習授業校(ジョージア日本語学校)には児童生徒約400人が在籍しています。一方、世界200余りある補習校の中には規模が小さく、運営に苦労している学校もあります。
アフリカ大陸東部に、自然豊かな森や湿地が広がり、多種多様の野生動物が生息して「アフリカの真珠」と呼ばれるウガンダ共和国という国があります。約150万人が暮らすこの国の首都・カンパラに、小さな補習校があります。
学校の歴史は新しく、2016年に日本人の保護者が集まって「学習会」を開催、18年に補習校としてスタート、19年に文科省の認定を受けます。
在籍は10数名、現在は協力していただいている家庭に集まり月2回開校。教材や教具も限られ、子どもたちや教えるスタッフの入れ替わりも多くて大変ですが、アットホームな授業ができています。コロナ禍の中、昨年度まで現地の学校も閉鎖、4月からようやく通学できるようになりました(『海外子女教育』2022年6月号)。
居心地の良い学び場にできるように日々努力している姿は、同じ補習校(日本語学校)として、励まされる思いです。
2022年6月10日
アトランタ補習授業校
校 長 小 泉 敦