コロナの影響が残る中ですが、児童生徒数は今年度に入り微増傾向にあり、現在377名が在学しています。保護者の帰国などに伴う退学はありますが、夏休み以降転入が多く、在籍数は増えつつあります。特に小学部1年生は8月から1クラス増やして対応しましたが、現在3クラスとも同じ児童数になっています。
転入の際はオリエンテーションを行い、子どもと面談しています。これまでも多くの児童生徒と話す機会がありましたが、その都度、新しい発見があり、私自身学ぶことが多くあります。 先日は渡米してまだ2週間余り、現地校もこれからという児童と面談しました。不安があって当然という中、学校への期待や友達との出会いを楽しみにしている様子がうかがえ、頼もしく感じました。 学校の中で、編入時に面談した子どもに出会った時、「補習校の生活に慣れた?」と聞くことがあります。すると「楽しいです!」と大きな声で返してくれて、私の方が励まされます。 そうした時、改めて子どもの柔軟な適応力に感心しながら、居心地の良い学校にしていかなければならないことを思います。 子どもは「子ども達の中」で成長していくものです。 分散登校で3週間後に会った時、小さな変化(成長)に気づくことがあります。限られた時間の中ですが、これからも声がけをしながら、子ども達の成長を見届けていきたいと考えています。
ところで、これまで借用してきたメディアセンターの奥にある土曜日事務室が11月初旬から使えなくなり、現在少しずつ教材・教具などを片づけています。 先週の昼休み、ドライバーをもってホワイトボードを片付けていた時、6年生の男子3名に声をかけて手伝ってもらいました。ボードを押さえ、ネジを回収してもらいましたが、下校の際に声をかけると、良い顔で応えてくれました。 その時、思ったことがあります。子ども達は、「学校など他に役立つ場」を求めているのではないかということです。「自分のため」に時間を費やすことが多い中、他の人に「喜ばれる」経験をできることは嬉しいことです。学校生活の中、少しでも自己有用感を育む機会をつくっていきたいものです。
2021年10月22日
アトランタ補習授業校
校 長 小 泉 敦