いよいよ、2022年最後の授業となります。明日はお楽しみ企画を準備しているクラスもあるようです。明日が補習校最後となる児童生徒もいます。明日が子どもたちにとって、思い出に残る一日となることを願っています。
2020年9月から発行している「ハナミズキ」が、今回で100回を迎えました。
私はコロナ感染が蔓延し、4月初旬の渡米が再三延期される中、2000年8月13日に着任しました。その頃、先生方へ“子どもたちの学びを止めない”よう、お願いしました。「今は世界を考えて、歴史の一コマに立ち会っていることを実感します・・・8月1日からリモートで授業がはじまります。しばらくは教室で学ぶことはできませんが、全員の力を結集して新しいアトランタ補習授業校を創り、明るく賑やかな学校に戻るまで、頑張っていきましょう」
8月末には子どもたちへメッセージを送りました。「私の最大の願いは、みんなに出会うことです・・・現在は少し辛い気持ちでいるかもしれませんが、大きなチャンスです。これまでゆっくり自分が何をしたいのか考えることができなかった分、自分の頭で考えるチャンスです・・・歴史の転換点にある今、みなさんには主体的に生きていってほしいと思っています。主体的にということは自分の頭でしっかり考えて、行動することです。友達と会えない淋しさや共に学べないつらさ、また自分で考えたこと、友人から学んだこと、家族の有り難さなどを、友人や家族、先生たちと話してみてください。なぜなら、それはあなたたちが大人になった時、“生きていく”ための大きな力になるからです。そのためにたくさん本を読み、多くの人の経験に学んでください。人はどのような環境でも学びつづけることが大切です・・・今、何より大事なのは頭と体と心の「健康」です。学校が再開した時、元気いっぱいの姿で会いましょう!」
こうして2020年9月6日に「ハナミズキ」を発行。「世界はまだ、厳しい状況にありますが、いつか乗り越えられるものと信じています。暗い夜にも、必ず朝は来ます・・・今日からダイヤモンドを見つける旅に出かけましょう。全力で、応援します」(No1)。20年度はオンライン授業(卒園、卒業式のみ実施)、21年度は分散登校(3グループ)。そして今年度、ついに完全登校が実現。入園・入学式、運動会やブックフェアなどもできて、嬉しい一年になりました。
私事になりますが、12月に息子が渡米。2年振りに「家族」と過ごしています。家を出る時「行って来ます」と言うと、「行ってらっしゃい」と返事があり、帰宅して「ただいま」と言うと、「おかえり」という声がします。「おはよう」「おやすみ」もそうですが、こうした会話のある日常ほど、有り難いものはありません。“家族というのは、時間を共有すること”という言葉が響きます。
通信「ハナミズキ」が100回目を迎え、この間の歩みを振り返ってみました。改めて、学校を繋いでくれた方々、そして子どもたちに感謝します。
毎年のように繰り返される歳末ですが、来年はよりよい良い年になるよう、願っています。一年間、本当にありがとうございました。
2022年12月16日
アトランタ補習授業校
校 長 小 泉 敦