top of page

はなみずき 2/17 /2023 #37(第107号)

先週は中高等部の学年代表による弁論大会がカフェテリアで行われました。演題は、次の通りです。中学部1年「らしくない自分」「海を救おう」「音楽は人の心を動かす」「戦争」。中学部2年「ファーストフード」「レッドブルを飲んでも翼が生えない?原因はトライアウト制?」「ノーミュージック ノーライフ」「捨てられる食べ物」。中学部3年「価値観は同じでないといけないのか」「ゴミ拾いから見えたこと」「筋トレ万歳」「現代の人が使う命を軽んじる言葉」。高等部「沈みゆく日本」「ヤンキーのあり方」「前を向ける強さ」。


発表者は自分や社会を見つめて、しっかりとした言葉で紡いでいました。

自分の弱さを認めて、克服しようとしている生徒。現実に起こっている戦争を家族で話し、考えた生徒。自然環境保護のために自分ができることを考える生徒。フードロスの現実を見直す生徒。“音楽には人間にメッセージを伝え、孤独を感じた時や挫折に寄り添い、前を向かせてくれる力がある”と訴える生徒。音楽には感情を整理してくれる力があることを伝える生徒。健康的な生活を過ごすために、日々実践していることを伝える生徒。人々の考えの違いを前向きにとらえ、受け入れる努力が大切だと訴える生徒。ゴミ拾いを通じて日本文化の良さを見直す生徒。命の重みを静かに語る生徒。中には話術や身近な出来事を題材に、聴衆を惹きつける生徒もいました。高等部の発表は内容や論旨、訴える力など、最上級生としての凄みがありました。


10代は“私”を主語に、多くを語る特権があります。それが成長と共に主語は“社会”に変わります。これが“大人”になっていく過程のように思います。

2週間にわたり小学部話し方大会、中高等部弁論大会を聴く機会に恵まれました。時間があれば、全児童生徒の発表を聴きたかったという思いです。

これもひとえに、先生方の指導と保護者のサポートのお陰です。子どもたちが一年間で大きく成長したことを確かめる機会となりました。


先日、こんなことがありました。クレジットカードを使用した後、入れていた財布にないことに気がつき、半ばあきらめながら道を引き返しました・・・そしたら、何と機械に挿入されたまま、ありました!!“情けは人のためならず”(人にかけた情けは、自分に返ってくる)。

改めて“善”を貯めつつ、生活していこうと思いました。


2023年2月17日

アトランタ補習授業校

 校 長 小 泉 敦

Recent Posts

See All

約3年間、登校日に合わせて発行してきたハナミズキが最終号(通算111号)となります。本来であれば、41(授業日数)×3(年)=123号となるはずでした。第1号の発行は2020年9月6日、数字にはこの間のコロナ感染に翻弄された状況が反映されています。 私は86年夏、父の死をきっかけに京都での学生生活を終えて、青森県で中学校社会科教員となりました。その後、インドネシア・ジャカルタ日本人学校3年、香港日

今年も3・11が巡ってきます。大きな悲しみに包まれた東日本大震災の発生は今年と同じ“うさぎ年”、あれから12年が経ちます。「行って来ます、行ってらっしゃい」、「ただいま、おかえり」のある、日常の有り難さを思います。 昨年の秋以降、小学部5年以上の教室へうかがい出前授業をしました。一期一会の出会いを大切に、短い時間でしたが、子どもたちと向き合いました。 自己紹介したあとに、30歳で『アンネの日記』を

弥生3月に入りました。思い起こせば3年前、この時期からコロナ感染が広がり、日本の学校では登校自粛、卒業式の延期・中止が議論されました。私は保護者の合意をもとに午前授業を続けて、予定通り卒業式・修了式を行いました。現職校長として最後でしたので、安堵したことを覚えています。 その後、4月初旬の渡米がキャンセルとなり、青森―アトランタをつなぎオンラインでミーティングをしましたが、歯がゆい思いでした。よう

bottom of page