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はなみずき 2/24 /2023 #38(第108号)

先週はバレーボール部からお誘いを受けて、クラブ活動の時間に児童生徒・保護者・教員(有志)による親善試合が行われました。体育館には総勢60名余が集まり、和気あいあいとした雰囲気の中、楽しいひと時となりました。子どもたちのハッスルぶりには、教室では見られない一面を垣間見る思いでした。本校のクラブ活動は保護者のサポートで成り立っています。今後とも子どもたちの心身の健康のために、よろしくお願いいたします。


日本の中学校では現在、少子化への対応や教員の負担軽減などを目的に部活動の地域移行が進められています。ただ、運営に携わるコーディネーターや受け皿の整備、必要経費など問題は山積していますが、それでも複数学校の中学生が集まって活動するなど、成果も現れ始めています。


私は30数年間、中学校教員として当たり前に部活動の顧問をしてきました。軟式テニス(現ソフトテニス)が一番長く、バスケットや相撲部では初めて知る競技の面白さにハマりました。ある中規模の学校では6月の地区大会直前に先生若手チームが活動場所へ出向き、生徒と交流戦を行って志気を高めました。野球、ソフトボール、サッカー、バスケット、バレー、陸上、卓球など生徒に怪我をさせないよう、自分も負傷しないように気をつけながら、真剣に挑みました。先生方の奮戦に生徒も大喜びで、保護者も観戦にみえていました。剣道、柔道、相撲はさすがに組みませんでしたが、道場に足を運んで生徒の奮闘を応援しました。子どもたちと活動を共有することは、大切な教育だと思います。


話は変わりますが最近、対話型人工知能AI「チャットGPA」という言葉を聞くことが増えました。質問を投げかける(入力する)と、AIが文章で返してくれるようです。もちろん間違いはあるものの、妥当な回答が多く、すでに学生たちはリポートにAIを活用し、現在ではどうして見抜くのかが議論になっているようです。今後、AIを使って考えていくことが当たり前の社会になるのであれば、未来を生きるために必要な教育はどうあるべきなのか、学校現場でも考えていかなければなりません。

これからの時代は子どもたちが音声でAIに質問し、支援を受けるようになるのでしょうか。そうなれば、むしろ間違いや拙さなどが「人間性」の指標になるかもしれません。変化する社会の行く末が気になります。

2023年2月24日

アトランタ補習授業校

 校 長 小 泉 敦

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