1月中旬、ジョージア州アーセンズ市に住む阿部フォード恵子さんとジムさん夫妻が補習校を訪ねてきました。阿部さんは今年から日本の小学生が使用している英語教科書の編著者であり、長年にわたり英語教育に携わっている方です。
先日、阿部さんより日本人向けに発行したニュースレター「アトランタ便り」をいただきました。3月末まで日本に滞在して、日本国内で英語教育の仕事をしているようです。以下、阿部さんから届いた便りを転載して、ご紹介します。
1月にアトランタ市内や近郷の小学校を訪れたときは、コロナ禍で学校は全てオンライン教育を継続していました。アトランタからかなり離れた地方では、昨年9月の新学期から通学をしているところもあるようです。ある地域ではコロナ発症率が高いため3月15日を目途に今も全てオンライン指導。アトランタを中心とした近郷学区では2月中に登校開始となるようです。
ご存知のように、世界の主要国には文部科学省認定の日本人学校が100以上ありますし、アメリカ全州とグアムや北マリアナ諸島には日本語補習校もあります。(中略)日本人学校では、日本国内の学校と同様に全日制で毎日授業を行っていますが、補習校の場合は土曜日のみ開校です。
ジョージア州アトランタ補習校はアトランタの中心部から少し離れてはいますが、大都会環状の中です。やはりアメリカは広大です。大都心近くでも自然は多く残っています。補習校をお尋ねするために車で近付くと、なんと”Canadian Geese(カナダ雁)”たちが広い牧草地から学校の駐車場の草むらに向かって行進しているのです。すたすたヨチヨチと歩いています。私共も彼らが全員通り過ぎるまで、微笑しながら見守っていました。
私がお訪ねしたジョージア州アトランタ補習校も土曜日、日本人生徒のために受け入れています。ここの幼、小、中、高の子どもたちは、週5日アメリカ現地校に通学している在米日本人です。小泉校長は日米の文化に立脚して設立されたこの学校で、子どもたちが未来へ向かって学んほしいと熱く語っていました。とても温厚で、優しさ溢れる小泉校長はオンライン授業であっても子どもたちの感性豊かで、素直な姿は見ることができると語っていました。
何と、この補習校の校歌は偉大なSinger・Songwriter小椋佳氏の作詞作曲による「花水木(ハナミズキ)の道」とうかがい、感激いたしました。
「1984年ジョージア州日本語学校創立10周年に当たり、異文化の中で悩みを抱えながらたくましく頑張っている子ども達の心を一つにするシンボルとして小椋佳氏によって校歌が作られました。当時の子ども達がアトランタの印象を作文や詩や絵にしたものをもとにしたのが小椋佳氏による校歌・はなみずきの道です」
校長先生からいただいた「学校便り」を拝読しながら、ジョージア州で春の訪れと共に咲き乱れる”ハナミズキ=Dogwood”(花ビラが4枚)を思いました。白やピンクの花が枝一杯に咲きほこり、満開の桜を観ることのできない者にとって、長い期間咲くハナミズキは、日本人の心を和ましてくれる存在なのです。
明日の6日(土)は幼稚部と1年生の登校日です。子どもたちの“笑顔”に出逢えることを楽しみにしています。
2021年3月5日
アトランタ補習授業校
校 長 小 泉 敦