先週のハロウィン、中学部の生徒が小学低学年の教室や幼稚部発表会(体育館)を訪ね、幼稚部ではコスチューム姿の子どもと一緒に「大きな栗の木の下で」や「アブラハムの子」を踊り、共に楽しい時間を過ごしていました。
保護者にサポートいただき、楽しい企画をしているクラスもありました。全校登校となって実現できるこうした光景に出会えて、うれしく思います。
私は日本(青森県)での教員生活最後の5年間、小中一貫校で過ごしました。中学部1年を「7年生」、2年を「8年生」、3年を「9年生」と呼び、小学部1年~4年「初等部」、5年~7年「中等部」、8~9年生「高等部」として、9年間を見通した教育活動の中で、子どもの成長を見届けました。
カギとなるのが、交流学習でした。中学部の生徒が小学低学年のクラスに出向いて読み聞かせを行い、お礼に子どもたちが中学生にお手紙を書きます。放課後のクラブ・部活動では中学生が小学生に教えることで、小学生は先輩の姿に憧れます。入学式では中学7年生と小学1年生が一緒に手をつないで入場、清掃活動は1年~9年の縦割りで行います。小さい子の見本とならなければならない中学生にとって、サボることはできません。小中一貫校となり大きく変わったことが、中学生の言葉遣いと身なりでした。小学生はすぐに真似るので、悪い手本になりたくないのでしょう。
小・中では活動時間が違うので「チャイム」は入れず、先を考えて行動します。もちろん良いことばかりではありません。特に「小・中学校の文化」の違いから、話し合いを重ねました。軌道に乗るまでは苦労しましたが、「子どもたちのために」という理念のもと、知恵を出し合いました。
ここ補習校では小中学生が幼稚部・高等部と共に、一つの校舎で学んでいます。時間や機会は限られますが、知恵を出し合うことで、特性を活かした教育活動ができると思います。
11月2日(水)、巽孝之慶應ニューヨーク学院長が学校紹介と指定校推薦制度の説明のために、来校されました。就任して1年、キャンパス内にある学生寮で生活しているそうです。文芸・SFファンタジー評論家である奥様の話も、興味深くうかがいました。
『帰国子女のための学校便覧 2023』(海外子女教育振興財団)が届いています。図書館で閲覧できますので、ご活用下さい。
2022年11月4日
アトランタ補習授業校
校 長 小 泉 敦