パソコンでの仕事が多いせいか、目の疲れ(眼精疲労)を感じることがあります。もしかしてオンライン授業を受ける子どもたちも同じかなぁと思い、気になることがあります。
私は疲れた時に、遠くを眺めるようにしています。自宅では書斎から見える木々の緑が目にやさしく、有り難いです。青葉の季節、緑のシャワーを浴びながら、頑張っていきたいものです。
以前、英語力を磨くために、新聞記事の英訳を続けて20年以上になる89歳の女性を紹介しました。
「新しいノートに入る。288冊目。始めたのは1997年4月。英訳で基礎的英語力の低下を食い止めたいと思った。今朝は8135日目を英訳した。
朝4時か5時に起き、朝食と家族の弁当を用意した後、新聞を読む。次に切り抜き、英訳にかかる。時には同時に洗濯をする。投稿者の体験や状況を想像し、英訳の言葉をあれこれ迷いながら選ぶ。
自分と同じような体験や心情に感動したり、涙したりして、その朝の英訳を終える。暗かった空がすっかり明るくなり、雨戸を開ける。この英訳を1万日目まで続けたい」
夫と娘と3人暮らし女性の後日談です。
台所のテーブルに電気スタンドをセットして「書斎」へと早変わり。テーブルからコンロと洗濯機までは半径1㍍の動線。毎朝、朝食・弁当の用意や洗濯をこなし、落ち着いたら新聞を広げて英訳。このルーチンを続けています。
英検1級や通訳技能検定2級をもつ女性が英語と出合ったのは少女時代。父親が若い頃に東京で書生をしながら夜学で英語を学んでいて、sometimes(時々)をソメチメス、make(作る)はマケと発音していたそうです。
終戦後に女学校ではじめて英語の授業を受けますが、進駐軍が学校に来た時は兵士の話す英語が聞き取れずショックを受けます。大学へ進みますが、中退。その後公立中学校の教員となるものの、子育てを機に退職。今でも英語教室に通い続けます。
わからない単語は無理に使わず、知っているやさしい単語を組み合わせて造語するのがコツ。89歳になっても学ぶ意欲は衰えず、英語教師の娘に英文記事を印刷してもらい、時事英語を追いかける毎日。目標とする「英訳1万日」まで、4年以上。達成の頃には94歳を超えることになります。
「学びに壁はなく、意欲と継続が大切」というメッセージです。
明日の中・高等部の登校日で全校児童生徒の登校を終え、来週から分散登校2回目(9:00〜15:00)となります。
8月以降の学校の動きについては来週にお知らせする予定です。
よろしくお願いいたします。
2021年5月21日
アトランタ補習授業校
校 長 小 泉 敦