top of page

はなみずき 5/7/2021 #5 (第34号)

5月1日(土)は今年度初めての分散登校(幼稚部と1年生)をして、体育館で別々に入園、入学式を行いました。4月にはオンラインで入園、入学はしていたものの、やはり対面の“出逢い”に勝るものはありません。緊張しながらも笑顔の子どもたち、着飾った姿に真新しいランドセルを背負う子どもたちは輝いて見えました。


入園、入学式では子どもたちへ「3A」のカードを示しながら、

小泉敦(Atsushi)が、

日本の青森県(Aomori)から、

アトランタ補習校(Atlanta)へ来たことを話し、

子どもたちと三つの約束をしました。

①「頭」と「心」と「体」を鍛えること

②「世界」を学ぶこと

③先生、家族、仲間へたくさんの「ありがとう」を言うこと

これは、補習校に学ぶ全ての児童・生徒への願いです。


幼稚部は初めて社会と触れる場、1年生は義務教育スタートの場です。世界では未だマイナスから始まる学校もある中、前を向いてスタートできるのは本当に有り難いことです。

私は小さな頃から地図を見ることが好きです。コロナ禍の世界は少し窮屈ですが、だからこそ今、子どもたちには「世界地図」を広げて、夢や希望を描きながら歩んで欲しいと願っています。


登下校の様子を見ているとほとんどが保護者の送迎ですが、ある高校生の短文に接し、考えさせられました。


僕は最近、家から塾に送ってもらう際、「準備できた」とだけ言い送ってもらおうとしたが、親に拒否された。親は「しっかり頼みなさい」と言った。いつもは頼まなくても当たり前のように送ってくれたが、その日だけは違った。

冷静に考えてみれば、塾に送ってもらう時以外にも、頼むという簡単なことをしていない自分がいることに気づいた。感謝の言葉も僕は親に言っていなかった。

この時から僕は、小さなことでも「お願いします」、「ありがとう」を親だけでなく、友達にも言うようにした。

このように意識していると、あることに気づいた。自分が「ありがとう」と言うと、気持ちがよくなるのだ。

また、言われた側が良い気持ちになるだけでなく、これからもそうしてあげようと思えるのだ。

感謝の言葉は、お互いにメリットしかない。


“ありがとう”の言葉は、美しい魔法のような日本語です。


2021年5月7日

アトランタ補習授業校

校 長 小 泉 敦

Recent Posts

See All

約3年間、登校日に合わせて発行してきたハナミズキが最終号(通算111号)となります。本来であれば、41(授業日数)×3(年)=123号となるはずでした。第1号の発行は2020年9月6日、数字にはこの間のコロナ感染に翻弄された状況が反映されています。 私は86年夏、父の死をきっかけに京都での学生生活を終えて、青森県で中学校社会科教員となりました。その後、インドネシア・ジャカルタ日本人学校3年、香港日

今年も3・11が巡ってきます。大きな悲しみに包まれた東日本大震災の発生は今年と同じ“うさぎ年”、あれから12年が経ちます。「行って来ます、行ってらっしゃい」、「ただいま、おかえり」のある、日常の有り難さを思います。 昨年の秋以降、小学部5年以上の教室へうかがい出前授業をしました。一期一会の出会いを大切に、短い時間でしたが、子どもたちと向き合いました。 自己紹介したあとに、30歳で『アンネの日記』を

弥生3月に入りました。思い起こせば3年前、この時期からコロナ感染が広がり、日本の学校では登校自粛、卒業式の延期・中止が議論されました。私は保護者の合意をもとに午前授業を続けて、予定通り卒業式・修了式を行いました。現職校長として最後でしたので、安堵したことを覚えています。 その後、4月初旬の渡米がキャンセルとなり、青森―アトランタをつなぎオンラインでミーティングをしましたが、歯がゆい思いでした。よう

bottom of page